レシプロカル構造の美しい構造デザインに挑戦。難しい課題ほどチャレンジ意欲が湧く。
国本 浩昂
建築学部 建築学科 4年生
構造デザイン・空間構造研究室
2025年に開催される大阪・関西万博で、各国のパビリオンの設計に興味を持っている。休日の楽しみは、家族や友人との旅行。一人でバイクに乗ってツーリングすることも。家で読書やゲームにいそしむのも好き。
京王線飛田給駅や味の素スタジアムなど、自宅近くにユニークな構造の建物があることから、いつしか建築構造に興味を持つようになりました。だから、構造デザインを研究する松尾研究室を選ぶことに迷いはありませんでした。
現在注目しているのが、レシプロカル構造の木造建築です。レシプロカル構造とは、製材で骨組みを組み上げる際に、部材同士が互いに支持し合い、立体的なバランスを保つ構造形式です。一つの接点に部材が集中するのを避けることで、短い製材を組み合わせて、曲面などのおもしろい立体構造をつくり出すことができます。
卒業研究では、レシプロカル構造の構造設計に挑戦しています。AutoCADを使って設計し、モデルを作製。さらに構造解析を行い、力が加わった時にどのように変形するのか、あるいはどの部分が壊れやすいかなどを検証します。これまでに見たことがない構造でありながら、なおかつ合理的で美しいデザインを探るのが、難しくもおもしろいところです。実際に建物を建てるには、デザインだけでなく、強度やコストについても考えなければなりません。試行錯誤を繰り返し、「これだ」と思える構造を設計できた時の達成感は格別です。
大学の授業以外にも、構造設計事務所でアルバイトを行い、実践を通じた学びにも力を入れています。構造設計をお手伝いする中で、1・2年生の授業で学んだ知識が役立つことを実感し、基礎知識をしっかり身につける大切さを感じています。
難しい構造デザインほど、「チャレンジしてやろう」という意欲が湧きます。将来は、複雑な構造や誰も見たことのない構造をデザインするのが目標です。
2024年7月掲載
*内容・経歴は取材もしくは執筆時のものです。