魔法のようなインタラクティブメディアを制作。人とモノとの新しい関わりを追求する。
兼松 美羽[写真左]
情報学研究科(大学院)
情報学専攻 博士前期課程2年生
インタラクティブメディア研究室
高校時代は野球やバレーボールに打ち込んだ行動派。今も休日にはバレーボールを楽しむ。研究以外では、ガジェットとインテリアが趣味。
圓山 風夏[写真右]
情報学研究科(大学院)
情報学専攻 博士前期課程 1 年生
インタラクティブメディア研究室
劇団四季のミュージカル鑑賞やディズニーリゾートが大好きで、アルバイトやインターンに挑戦したいと思っている。休日は、豆を挽き、自ら淹れたコーヒーを飲んだり、おいしい食べ物屋を巡ったり、リフレッシュしている。
発信する側から受信する側へ、情報が一方向に流れるのではなく、情報技術を使って、人や情報、モノ、環境を相互につなげることが可能になっています。そうしたインタラクティブメディアを研究する尼岡研究室で、兼松美羽さんと圓山風夏さんは、先輩・後輩として共に学んでいます。
圓山さんの関心は、インタラクティブメディアをアート表現に応用することです。学部時代には、音声に反応して、自動でレコードのような渦を描くドローイングシステムを開発しました。音量が大きくなるほど、機械で制御したペンの筆致が太くなるのが特徴です。「手描きの良さを生かしながら情報技術を取り入れ、新しいアート、かつ視聴覚表現を創り出したいと思いました」と語ります。
兼松さんは、建築や空間に興味を持っています。差し込む光や見る角度によって色や表情が変わるダイクロイックフィルムを使って、「風」を光で表現することに挑戦しました。外に設置したセンサーで風を感知、空気の揺らぎを光で表現し、部屋に投影。室内にいながら、風を目で見て感じられる仕組みをつくりました。「インタラクティブメディアの一番の魅力は、人の反応が返ってくるところ。同じメディアでも、反応は人によって千差万別です。それもおもしろいと思っています」と兼松さん。圓山さんは「現実世界で体験できる魔法」と、その魅力を表現します。
二人は、2024年、アメリカ・ニューヨーク大学で毎年開催されている「ITP Camp」に参加しました。6月の1 か月間、世界中から集まったアーティストやプログラマー、クリエイターなどとともに、最先端の講演を聞いたり、ものづくりに取り組んだり、多様な人とのコラボレーションを体験。「異なる国の人と交流し、一緒にワークショップを行うことを通じて、視野が大きく広がりました」と二人。学内外の多様な経験が、研究にもつながっています。
ITP Campレポート2024年7月掲載
*内容・経歴は取材もしくは執筆時のものです。